田園調布お散歩レポート

電車で二駅ほどのご近所に
高級住宅地として名高い「田園調布」があります。
貧富の差の拡大が懸念される昨今、
最上級で「富」の側に属する人々の暮らしぶりを観察すべく
田園調布を偵察して参りました。
駅を降りてまず驚くのが、田園調布駅の入り口で
門番のようにひたすら目を光らせる警官達。
こんな小さな駅でそんな厳重に警備せんでも・・・
これはやはり金持ち向けの特別警護なのか。
そういえばモナコへ行ったときも
街中にやたらと警官が徘徊していたっけ・・・
住宅街の中を歩いていくと、
桜の街路樹がとてもキレイです。
どの道も、まるで公園の散歩コースのように絵になる佇まいです。
そんな中、犬を連れて散歩する親子連れの姿が目立ちます。
なぜか一様に犬がでかい。そして、例外なく黒い。
外人比率も高く、
アメリカのホームドラマから飛び出してきたかのような仲むつまじい家族が、
やはり大きな黒い犬と戯れています。
おもちゃのように華美な外観をした大邸宅の庭では、
好好爺が日に当たりながら読書にふけっています。
車はデフォルトで外車。最低でもレクサス。
そんな高級車を操って、上品に着飾ったママ達が
塾帰りの坊やを駅でお出迎えしています。
坊や達は勉強小僧のような眼鏡をかけ、みな賢そうです。
まるで異空間です。
完全に場違いなオレ。
気が付くと、
道路を隔てて警官がこちらの様子を窺っています。
完全に不審者扱いです。
携帯カメラを片手にいつまでもウロウロしてたんじゃ無理もありません。
そいういえばモナコへ行ったときも
レンタカーでウロウロしてたら警官に呼び止められたっけ・・・
駅へ戻るには警官の前を通らねばなりません。
帰ろうとしたときにもまだ警官がおり、
本気で職務質問されそうな気がしたので、
約2kmの道のりを歩いて帰ることにしました。
敗走。
そんなフレーズがしばらく頭を離れませんでした。